着信アリ2を見た


http://www.chakuari.jp/web/
コウ主演の第1弾の方は映画館で大爆笑した.まだそういう意味では面白かった.でもこれは糞だ.もうはっきり言ってしまおう.資源の無駄だ.
様々な和ホラーを次から次へとパクリにパクリあげた上に,物語の一貫性の崩壊,役者の功夫不足(まあこれは他の映画でもコンスタントに見られるが),そして,恐くないこと.
なぜか台湾が舞台になり,ストーリーは進まないが視聴者を置き去りにして口述説明だけは進んでいく.暗すぎてよくわからない(これもイライラする要因の一つ)洞窟の中で,「しぎゃぴー!」とものすっごい高周波成分を含んだ音とともになぜか鳥かごが.「ちょっといきなり凄い音出して恐がらせますよ」という狙いが丸見えな上に,文脈とはあまりに乖離した演出のためにむしろ心は現実に戻り,恐怖感が失われる.
まあこの手法は第1弾でも使われていた.「ぶわさ!!ぶわさっ!!」というとてつもない音とともにいきなりカラスが飛び立つシーン.まじで,アタック成分の強い音を急激に呈示することでびっくりさせるなんて手法は下の下だと思う.ホラーというよりドッキリ.さらに,コウが逃げ惑っているときになぜかたくさん出現した胎児のホルマリン漬け.「ちょっとここに気持ち悪いの置いておきますよ」って感じだった.あまりに不自然でまじ笑った.
でも2は笑えなかった.むしろ怒った.そういやさっき示した鳥かごはそれ以後二度と登場せず,完全な単発扱いだった.あと,携帯電話で自分の死の瞬間の声が聞こえるという設定は完全に雲散霧消した.矛盾の連続で「着信アリ」というタイトルがもう既に不適切,しかもそのくせ幕切れは完全に「3ももちろん作りますよ」的な,何も解決しない引き.俺はビデオだったので損害は微小だったが,これを映画館で見た人たちはたまったものじゃないはず.個人的には金よりももっと有限である私の時間を返して欲しい.
もう怒った!この映画,onobouzuに推薦する!!