何かすごくうれしそう

こんなにウキウキズキズキの朝日もひさしぶり.


温首相訪日―修復を確かなものに

 6年半ぶりに中国の首脳が日本にやって来る。温家宝首相が11日から東京と関西をめぐる。

 日中関係は、昨秋の安倍首相の中国訪問で修復に向かい始めた。その流れを両国民に広く印象づけ、さらに確かなものにする。それが今回の温首相訪日に込めた双方のねらいである。

 安倍訪中で、両政府は「戦略的互恵関係」を築いていくことで合意した。体制などの違いはあっても、大局的な立場から共通の利益を追求していく。そんな意味だろう。

 では、具体的にどんな「互恵」の絵を描けるのか。どの分野でどう協力していくのか。その中身や方向性について両首相は語り合い、共同発表文書に盛り込むことをめざす。

 温首相はまた、国会で日本の国民に向けた演説を行い、京都では日本の歴史文化にふれる計画だ。

 まずは、日中間で首脳の相互往来が復活することを歓迎する。

 国際会議などの際に会談するのとは違って、首脳訪問にはさまざまな意味がある。なによりも双方の国民の関心が高まり、誤解や疑心暗鬼を解くいい機会になる。関係修復の努力を目に見える形で示せる効果は大きい。

 19年も2けた増加を続ける軍事費や衛星破壊実験を見て、日本側は中国の軍事大国化を懸念している。一方、中国側では、日本が憲法を改正し、戦争をする普通の国に戻るのではないか、と心配する。歴史認識の問題も絡む。

 こうした不信の種を一朝一夕にぬぐうことは難しい。だが、首脳同士が日中関係を発展させていくことの大きな利益を語り、ぶつかり合う利害や認識の違いを乗り越えていく決意を述べる。そこにこそ相互訪問の最大の意義がある。

 実際、協力することが双方の利益になるテーマは多いのだ。

 北朝鮮の核に対する懸念は日中に共通する。経済発展に伴う環境問題や省エネ、地球温暖化対策でも協力すべき領域は広い。東アジア共同体づくりなど地域全体の発展や安全を考えれば、対立よりも連携をめざすべきなのは明らかだ。

 米国は、中国に国際社会で責任ある役割を果たすよう促す戦略で接近をはかっている。昨年末の戦略経済対話では、7人の閣僚を北京に送り込んだ。中国側に厳しく注文をつけつつ、双方の利益を追求しようとの作戦だ。

 日本も、中国の将来が日本や地域の利益となるよう、対話や協力を進めなければならない。軍事面を含め中国の存在感が急速に増してきたことに不安を抱くアジアの国々も、それを日本に期待しているはずだ。

 小泉前首相の時代に日中関係は大きく傷ついた。両国はその修復に本気であること、そしてさらに前へ踏み出そうとしていること。そんなメッセージが世界に伝わる首脳訪問にしてもらいたい。

http://www.asahi.com/paper/editorial20070408.html#syasetu1


とっても嬉しそうでよかったです.それにしても,

>温首相はまた、国会で日本の国民に向けた演説を行い、京都では日本の歴史文化にふれる計画だ。

来日する前から他国の首相の演説内容を知ってるって,朝日新聞さんもすごい取材力ですね!他紙の追随を許さないと思います.しかしながら,私にはこの取材力の源が,以下のフレーズに無意識的に現れているのではないかと思いました.

首相訪日
安倍訪中

いや,まあ,確かに日本では身内を呼び捨てにするのでこうなってるのかもしれませんが,社説でそれはおかしいし,そもそも安倍首相というフレーズも文中にあるのでその原則に則っているわけではなさそうです.まあ,報道用語になってるのかもしれません.まあ,たぶん私が穿った見方しかできないからだと思います.しかしほんといやはや,私には朝日さんは「台湾と同じように日本も中国の一部」という認識なんじゃないかと,いやまあそんなことないんでしょうが,そう感じてしまうものは仕方ないです.だって,

>日本が憲法を改正し、戦争をする普通の国に戻るのではないか、と心配する。

日本って,普通の国になっちゃいけないんですよ.これはすごいです.やっぱり朝日新聞ってすっげえや!!このタンカスが.