ダンボール饅頭

悪鬼氏が言うので.


「段ボール肉まん」はやらせ、中国TVが謝罪

 【北京=佐伯聡士】豚肉の代わりに使用済み段ボール紙を詰めた肉まんが北京市内の露店で違法に販売されていたと北京テレビが報道し、市公安局が調査した結果、テレビ局の“やらせ報道”であることがわかったと、市政府系のインターネット・ニュースが18日伝えた。

 これを受けて、北京テレビは「管理が行き届かず虚偽の報道をしたことで社会に良くない影響を与えた」と謝罪したという。

 同ニュースによると、市公安局の調べでは、6月中旬、北京テレビの番組「透明度」の臨時職員が自ら持参した肉や段ボール紙などを出稼ぎ労働者ら4人に渡した上で、水に浸した段ボール紙を肉に混ぜて肉まんを作らせた。その過程を自分で撮影し、編集、今月8日に放映し、国内外で大きな反響を呼んでいた。

 「食の安全」をめぐっては中国国内でも都市部を中心に関心が高まっており、新聞やテレビで報道合戦が起きている。

(2007年7月19日0時23分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070718i315.htm

ほんとに上手な報道の仕方だなと思う.そもそもこの報道はバーリトゥードで高名な中国政府の機関紙みたいなもんによる発表であり,信憑性は限りなくゼロに近い.いや,それはいいとして,この報道のうまい点というのは,「やらせ」という表現に尽きる.やらせ報道であった,という説明は報道の方法論についてしか否定していない.したがって,「ダンボールまんが北京市内で売られていた」という命題については何も言及していない.にもかかわらず,ほとんどの人々がダンボールまん自体が存在していなかったかのように受け取ったのではないだろうか.その点について北京市公安局は一言も否定していないのだが.それに,北京テレビだけではなく,京華時報も糞まみれダンボールまんを報道しているが,それにも一言も触れていない.となると,元ネタ自体は事実と考えるほうが妥当であるように思う.それに私の周囲の中国人戦士たちも「ゼタイホントニアレウッテマスネ!」と口をそろえている.

てかそもそも,自国が不利になるような捏造をする理由が見当たらない.しかも情報統制がなされている国でそんなやらせやったらどうなる...まあ,この火消し報道が嘘かダンボールまんが嘘か,どちらにせよ,もう関係者は数名死んでいることだろう.とくにこのやらせの首謀者とされるアルバイトスタッフのズーさんは確実に消されることだろう.