今更ながらアニメ版の時をかける少女を見た

糞イケメンが!チイイイイイイ!!!
それなりに面白かった.
やはりいつものように不可解な点があって,その最たるものは「主人公はなぜ気付かなかったか」である.細かいのから考える.なぜイケメンは未来に「戻れる」のだろう?なぜ時間を止められるのだろう?なぜ自分が見たこともないような過去に戻れるのだろう?あのクルミっぽいマシンには実は様々な使い方があったのかもしれない.それがこれらのことを可能にしたのかもしれない.あるいはイケメンのマシンはハイスペックだったのかも.あるいは,あの川原で石投げしてた童の中にいたのかもしれない.Time waits for no oneに対して「( ゜Д゜)ハァ?」などと既に現代でも時代遅れとも言うべき書き込みを行った事実を考えると,イケメンがそう遠くない未来の人物であると考えることもできる.これらの事柄は作中でなされていない説明を補完することで納得できそうだ.当然,「なぜわざわざ決死のジャンプを行わないとタイムリープできないようなポンコツマシンなのか」という問題も,「使い方がわかってないんだよあの馬鹿は」か「未来人の馬鹿な遊び心」で片付けられる.じゃないとあのマシンは少なくとも車椅子の人には使えない.あ,でもポルナレフ氏は車椅子でジャンプしてたので使える.
しかしながら,最初に掲げた問題は解決できない.主人公は「ラストカウントを消費した後に」くそみそテクニックに出てそうな別のイケメンが電車にグモられそうになった瞬間に,「ラストカウントを消費する前まで」ビジュアル派イケメンに戻された.つまりラストカウントを残した状態まで意識も遡っている.すると当然,ラストカウントを残した状態であることも熟知しているはずだ.にもかかわらず,主人公はなぜかくそみそイケメンが死にそうだったことも知っている感じだったし,自分のカウントが残っていないと思い込んでいた.これは明らかにおかしい.完全に視聴者目線になってしまっている.これがミスだとしたらもう脚本レベルで破綻していることになる.何か説明できる方法があるなら教えてほしい.少なくとも時間系をこよなく愛する押井先生ならこんなことには絶対にならなかった.
もう一点,イケメンがなぜわざわざ時間を止めっぱなしにして,しかも何らかの法を犯す覚悟までして主人公にべらべら秘密を喋ったのかがさっぱり分からない.どう考えても必要のない行為だし,必要があるとすれば視聴者に種明かしをするためとしか思えない.そもそもイケメンがなぜ主人公のタイムリープに気付いたかもよくわからない.とにかくイケメンの行動原理や動機などがさっぱりわからない.絵を見るためだけにこの時代に来たってのも本当かどうか怪しい.
最後に,途中の主人公の長回しで走ってるシーンの声は完全にあれだった.本当にありがとうございました.



時をかける少女 通常版 [DVD]

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