遅く起きた朝


昨晩?は朝7時までデスクワークをしていたので,起床は午後1時過ぎになってしまった(「なぜ寝たか」という問題は置いといて).慌てて会場へ行き,ポスタを貼った.この学会では,会期中ポスタが貼りっぱなしらしい.そのことを知らなくて昨日は俺のエイリアだけがすっぽり空いていた.あまりに悲しかったのでさっさと貼り付けた.ちなみにこの会場のポスタ貼り付けシステムはこれまでの発表史上最高の快適さであった.なんかマジックテープのざりざりした部分のパッチをシールでポスタ裏面に貼りつけて,それをマジックテープのソフトな素材のほうでできた壁にぺたんとくっ付けるだけ.ぜひうちでの学会もこれを採用したいのだが....もうどうにもならんか.でもこないだのH島での学会のポスタ貼り場と比べると...あれは板がオリハルコンクラスの硬度を誇り,そこに押しピンを無理やり差し込むので手が大変なことになった.


貼ってからしばらくすると,客がもうきた.ちなみに今日は発表日ではない.で,いろいろと話してると,ひょんなことからとある工学系風の男性に説明することになった.彼は最初から妙に馴れ馴れしかった.まあそこは持ち前の心の広さでスルーしながら,とりあえず全部説明すると,まず最初に彼が言ったのは,「被験者とかの情報がないんだけど」であった.俺は一応被験者10人というのを示していたので,そのことを示唆すると,「いや,もっと,年齢とか,男女比とか,そういうのも書かないとわかんないよ」と.さらに,「刺激のサイズも書いてないし,最初の説明の部分も,上のところに『イントロダクション』とか書かないとわからないし」などと言い出した.はっきり言ってその全てが本件とは無関係である(まあ刺激詳細については忘れていたのでミスである).さらに,我々の常識として,被験者についての情報(たとえば年齢・性別・視力が正常かなど)は,特別な狙いを持った研究でない限り(すなわち発達心理学やエイジング,あるいは視覚障害者などに関する研究でない限り),記載していなければ暗黙的に20代の正常な視力を持つ男女同比率で解釈するものだと思う.確かに論文には記載せねばならない情報であるが,ポスターの場合には発表者の好みと意図にゆだねられる部分であると思う.なぜならば,時間とスペースの限られているポスターセッションで我々が議論したいのはそのような瑣末な部分ではないからである.加えて,多すぎる情報はときに観察者にとって見たいものを見る際の邪魔にしかならないことも心理学で明らかにされていることである.ポスターのデザインについてはもはや言うまでもない.というようなことをかんなりソフトに伝えても彼は食い下がってきた.「いやでもそこは基本的なところでしょ.そこで疑問をもたれたら内容に入っていけないよ」などといった感じ.なので,「今まで少なくとも十数回発表していますが,そんなことを言う人は一人もいませんでした」と言ったところで,Q大系の,いや日本の若手で大将クラスの方々が俺んとこに第三種接近遭遇してきたので,うやむやのうちに彼はどこかへいってしまった.結局,彼とは突っ込んだ議論が何一つできなかった.まあ,俺の決定的なミスとしては,そのへんに気をとられる人が多い学会だということも想像できたのに対策を打たなかったことだろう.かゆうままで言いながら意外といっぱいいっぱいで作ってたので,学会種別に用意することまで気が回らなかった.悔やまれます.








「5つの約束」で子どもは変わる―細かいことは言わないでこれだけを守ればいい

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