六日目


夜中に別の同居人の方に来客があり,飲み会が開催されていたので(そのフロアにある鉄骨ベッドで寝なければならない)私は野外に設置されている蚊帳みたいなスペースで夕涼みをしていた.それで思い出したが,確かに以前我々の睡眠設備に大いなる格差が生じていることを赤裸々に綴ったが,実は我々はまだ上であった.とある東大D3の,料理関係を取り仕切ってくださっている驚愕的神的高次元存在であるNIM先輩の寝床は台所でしかも寝袋であった・・・あれひどい.今夜も飲み会のために何らかのオードブルを自発的に用意されていた.神すぎる.しかも明日は早朝からご自身の発表だというのに....

そんなことはともかく,本日は日本からの驚愕事件の報道にびっくしした.そう,福島母親殺害遺体切断事件である.もはやリンク等を張る必要もないだろう(いちお).●野さんに「ゴシップに強いmomentum」との手厳しく差別的な評価を受けている私なので,いろいろと調べてみた.すると出るわ出るわ,よくもまあマスコミはこの事件に興味をお持ちのようでいろいろと報道してくれている.猟奇性は本年冒頭に生じた例の妹殺害事件の方が高いと思うんだけど・・・そんで出たよ,お得意の「心の闇」.このキーワードは犯人が少年でかつ一見して異常性があると思われた場合に頻発する.ある意味で思考停止しましたよ,という降伏宣言とも私は捉えている.そもそも心に闇があるのではなく,心自体がもともと闇だ(と思ってる).見た目の正常行動も異常行動も観察者の主観的な意味づけによって変わるだけで,その機序は同様のものであると思われる.そのどこかに不具合があったためにこの事件が生じたのだと思うのならば,マスコミは精神疾患(というか人格障害)について触れればいいのにそれをしないのは(少年だからというのもあるが)近年の風潮によるものが大きいのかもしれない.「精神疾患者が特別に事件を起こしやすいような煽り方をするな,健常者のほうが犯罪率は高い」という批判をあちこちでみかける.だから精神鑑定が行われるか通院歴がない限りそのことには触れないようだ.しかし精神疾患はつくられる,と言っている一派もいるように非常に恣意的に診断されている側面がある.こういうのは線引きが難しい.健常か異常か,だけを考えるならば私は人を殺すという行動を発動した時点で十分その人は異常だと思う.だからそもそも(見た目の)健常者と精神疾患者との犯罪率を比較しても意味がないと思う.これは刑法39条にも関係しているが,そして何度も言ってるが(1,2,3),正常な思考のまま,平然と人を殺すのならむしろそのほうが社会的生物として異常だし性質が悪い.まあいいや,なんか飛び飛びでまとまらないが,とにかくNIMさんは超神.超巨神.





精神疾患はつくられる―DSM診断の罠

精神疾患はつくられる―DSM診断の罠

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070520-00000201-yom-soci